Azure Storageとは?4サービスをやさしく解説

Azure Storageとは?4サービスをやさしく解説

Azure Storageの4つのサービスの違いに悩むデータ初心者のイメージ
「Azure Storageって、結局なにを保存するもの?」
「Blob・File・Queue・Table、何が違うの?」
「どれを、どんなときに使えばいい?」

画像も、共有ファイルも、処理待ちのメッセージも、ちょっとした一覧データも。まるで性質の違うデータを、1つの入り口でまとめて預かる——それがAzure Storageです。

Azure Storageとは、1つのストレージアカウントのもとで、用途の異なる4種類のデータ保存サービスをまとめて提供する仕組みです。4つとは、Blob・File・Queue・Table。腹に落としたいのは、同じ土台の上に、目的別の”保管の窓口”が4つ並んでいるという構図です。

 

この記事では、まず4サービスがひとつの土台に載る全体像を図で示し、それぞれの役割を表で切り分けます。さらに非構造化データの受け皿としての強みと冗長性を押さえ、DP-900での問われ方まで示します。

 

1. Azure Storageとは何か

1つのストレージアカウントの下に4つのサービスがぶら下がる構図のイメージ

Azure Storageの全体像は、1つの契約(ストレージアカウント)の下に、性格の違う4つのサービスがぶら下がっていると捉えると、すっきりします。図で見てください。

 

ストレージアカウント Blob画像・動画 File共有ファイル Queueメッセージ Tableキー値データ

 

たとえるなら、テーマパークの1枚のパスです。同じチケット(ストレージアカウント)で、写真スポットのエリア、休憩できるラウンジ、順番待ちの整理券コーナー、来場者名簿のカウンターへ入れる。入り口は1つでも、中は目的別に分かれている。Azure Storageの4サービスも、この「1枚のパスで入れる4つのエリア」の関係です。

 

だから、まず「4つは別物だが、同じ土台に乗っている」と押さえてください。あなたが用途に合わせて使う窓口を選ぶだけで、契約や管理の入り口は1つで済みます。アクセスの認証やセキュリティの設定も、この土台の単位でまとめて効かせられます。

 

2. Blob・File・Queue・Tableの役割

4つのサービスの用途を切り分けるイメージ

4サービスは、扱うデータの形と使い方でくっきり分かれます。表で切り分けます。

 

サービス 扱うもの 代表的な用途
Blob 非構造化データ(画像・動画・バックアップ) 大容量ファイルの保管・配信
File 共有ファイル(SMBで接続) 複数のPC・サーバーで共有するフォルダ
Queue 処理待ちのメッセージ アプリ間の橋渡し・順番待ちの整理
Table キーと値のデータ(NoSQL) 大量の軽量データを素早く読み書き

 

この中で、あなたが最初に出会うのはたいていBlobです。画像や動画、ログ、バックアップといった「行と列に収まらない大きなデータ」の受け皿で、使用頻度も高い。まず「非構造化データといえばBlob」と結びつけておくと、残りの3つとの区別もつけやすくなります。Blobの詳細は Azure Blob Storageとは で押さえられます。

 

3. 非構造化データの受け皿としての強み

行と列に収まらないデータをそのまま預けられる強みのイメージ

Azure Storageの持ち味は、きっちり整った表形式でないデータも、そのまま預かれる点にあります。データベースは行と列の枠に収める必要がありますが、画像や動画、ログはその枠に収まりません。

 

こうした非構造化データを大量に、しかも安く保管できるのがBlobの強みです。写真共有アプリの画像も、動画配信サービスの元データも、その裏側ではこの種の保管サービスが支えています。整った表形式のデータと、そうでないデータの違いは 構造化・半構造化・非構造化データとは で押さえると、Blobの立ち位置がはっきりします。

 

Blobには、アクセス頻度に応じた保管の段階も用意されています。よく使うデータは取り出しの速い層に、めったに触らないデータは安い層に置く。あなたが「このデータは毎日使うか、年に一度か」を見極めて置き分けると、保管コストを賢く抑えられます。大量のデータを扱うほど、この置き分けが効いてきます。

 

4. 冗長性という安心の仕組み

データを複数箇所に複製して守る冗長性のイメージ

預けたデータが消えたら困ります。そこでAzure Storageは、データを自動で複数箇所に複製して守ります。これが冗長性です。1ヶ所で障害が起きても、複製が残っていれば失われません。

 

冗長性には、「同じ施設内で複製する」か「離れた地域にも複製する」かなど、いくつかの段階があります。守りを厚くするほど費用も上がるので、データの重要度に見合った段階を選ぶのが実務の勘所です。あなたが「これは失われても作り直せるか?」を問えば、必要な冗長性の程度が判断できます。段階の詳しい違いは Azure Storageの冗長性とは で確認できます。

 

5. DP-900での問われ方

Azure Storageの知識を試験で使うイメージ

DP-900では、Azure Storageは用途に合うサービスを選ばせる形で問われます。あなたが使える対応づけを示します。

 

  • 「画像や動画など非構造化データを保存する」→ Blob
  • 「複数マシンで共有するファイル置き場」→ File
  • 「アプリ間でメッセージを受け渡す」→ Queue

 

ひっかかりやすいのは、Blobとリレーショナルデータベースの取り違えです。「非構造化データ=Blob」「行と列の表データ=データベース」を分けて押さえておけば、迷いません。データの形(構造化か、非構造化か)から、使うサービスを引く。この筋道さえ持っておけば、選択問題も実務の判断もほどけます。

 

4つを丸暗記しようとすると、あなたはかえって混乱します。おすすめは、「大きなファイルならBlob、共有フォルダならFile、順番待ちならQueue、軽い一覧ならTable」と、用途の入り口だけを覚えること。名前から中身を引くのでなく、やりたいことから名前を引く。この向きで結びつけておくと、本番でも手が止まりません。

 

次のステップ

Azureのデータ分野を体系立てて押さえたいなら、DP-900(Azure Data Fundamentals)の試験範囲と勉強法ガイド を入口に、ストレージが全体のどこに位置するかを見通せます。

知識を得点に変えるなら、DP-900 非リレーショナルデータの問題集 で、サービスの使い分けを問う設問を解いて、記憶に根づかせましょう。