構造化・半構造化・非構造化データとは?違いを解説

構造化・半構造化・非構造化データとは?違いを解説

データの3分類の違いに迷うデータ初心者のイメージ
「構造化と非構造化、何が違うの?」
「半構造化データって、どんなイメージ?」
「DP-900では、どう問われる?」

データは3種類に分けて考えます。分ける物差しは、たった1つ「形がどれだけそろっているか」です。

構造化・半構造化・非構造化データとは、データを「形のそろい方」で分けた3つの区分です。きっちり固定なら構造化、ゆるい枠はあるが揺れるなら半構造化、決まった形が無いなら非構造化になります。この3つは、別々の箱ではなく1本の連続した帯の上に並びます。

 

この記事では、そろい方を1本の帯で地図化し、3種類それぞれの正体と代表例、向いているAzureの保存先、そしてDP-900での問われ方まで、あなた向けに順に整理します。

 

1. データは「そろい方」の帯の上に並ぶ

データのそろい方を1本の帯で地図化するイメージ

3分類を丸暗記する前に、あなたに1枚の地図を持ってほしいのです。左に「きっちりそろっている」、右に「まったくそろっていない」を置いた帯を思い浮かべてください。3種類は、この帯の上の位置の違いにすぎません。

 

構造化 半構造化 非構造化 表・固定スキーマ JSON・項目に揺れ 画像・文書 ← 扱いやすい 柔軟 →

 

たとえるなら、1冊の手帳です。日付と時間が印刷された週間ページは、書く場所がきっちり決まっています(構造化)。自由なメモ欄は、罫線はあるが何をどう書くかは自由(半構造化)。後ろのポケットは、レシートでも名刺でも形を問わず放り込めます(非構造化)。同じ手帳でも、領域ごとに「そろえ方」が違うわけです。

 

保存や検索の土台そのものは、データベースとは で押さえておくと、この3分類がどの仕組みに収まるかが見えてきます。

 

2. 構造化データ:表にきっちり収まる形

行と列の表にそろえて管理する構造化データのイメージ

帯のいちばん左が、構造化データです。あらかじめ決められたスキーマ(形の決まり)に従い、どのデータも同じ項目を持ちます。多くは表形式で、行が1件、列が項目を表します。顧客テーブルなら、全員が「氏名・住所・電話番号」の列をそろえて埋める形です。

 

形がそろっているからこそ、集計や検索が速く正確にできます。あなたが「都道府県ごとの売上」を出すのも、列がそろっていれば一発です。この受け皿になるのが、複数の表をキーで結ぶリレーショナルデータベースで、Azureでは Azure SQL Databaseとは が代表格です。逆に言えば、形をそろえる手間を最初に払うからこそ、あとの集計がラクになる——構造化データは「先にそろえて、あとで速く使う」タイプだと捉えてください。

 

構造化データの強みは、「全件が同じ形だから、機械が計算しやすい」点に尽きます。表計算ソフトの1枚のシートを思い浮かべると、行と列でそろった姿がそのまま構造化データのイメージになります。

 

3. 半構造化データ:JSONが持つ「ゆるい枠」

項目に揺れを許す半構造化データのイメージ

帯の真ん中が半構造化データです。ある程度の構造は持ちますが、1件ごとに項目の揺れを許します。たとえば、ほとんどの顧客はメールアドレスを1つ持つのに、2つ持つ人も、持たない人もいる。この「そろわなさ」を、表に無理やり押し込まず、そのまま受け止めるのが半構造化です。

 

代表的な形式がJSONで、XMLも同じ仲間です。列を固定せず、必要な項目だけを名前付きで書けます。あなたが表を作るとき、人によって列の数が変わると困りますが、JSONなら「ある人だけ電話番号を2つ書く」も自然にできます。こうした柔らかいデータの受け皿には、Azure Cosmos DBとは のような非リレーショナル(NoSQL)データベースが向きます。

 

気をつけたいのは、半構造化は「形がまったく無い」わけではない点です。タグやキーで項目に名前が付いているので、機械が読み取る手がかりは残っています。構造化ほど厳密ではないが、非構造化ほど無秩序でもない——この「中間」の感覚が、試験でも実務でも効きます。

 

4. 非構造化データ:形を持たない大多数

画像や文書など形を持たない非構造化データのイメージ

帯の右端が非構造化データです。文書・画像・音声・動画のように、行と列の表には収まらないデータを指します。実は、日々世界で生まれるデータの多くが、この非構造化に含まれます。

 

表に入らないので、ファイルをそのまま大量に置けるストレージが受け皿になります。Azureでは Azure Blob Storageとは のオブジェクトストレージが、画像や動画を安く大量に保管する用途に向きます。あなたが写真フォルダをクラウドに丸ごと預ける感覚が、いちばん近いでしょう。表計算で管理しようとすると破綻するデータほど、この非構造化の受け皿が生きてきます。

 

補足として、AIが自社文書に答えるために使うベクトルデータ(埋め込み)も近年増えています。ただしDP-900の入口では、まず「構造化・半構造化・非構造化」の3分類を軸に押さえれば十分です。応用はそのあとで足せます。

 

5. DP-900での問われ方と、保存先の対応表

3種類のデータと保存先の対応を確かめるイメージ

DP-900では、この3分類が「コアデータの概念」の入口として問われます。「JSONはどれか」「画像はどれか」「この種類にはどの保存先が向くか」という、形式と分類、分類と保存先の対応を選ばせる形が定番です。3点セットを1枚の表で結んでおきましょう。

 

種類 形・代表例 向くAzureの保存先
構造化 表形式・固定スキーマ(RDB) Azure SQL Database
半構造化 JSON・XML(項目に揺れ) Azure Cosmos DB
非構造化 画像・動画・文書 Azure Blob Storage

 

迷ったときは、身近なデータを1つ選んで帯のどこに置けるか当ててみるのが早いです。顧客名簿は左(構造化)、設定ファイルは真ん中(半構造化)、スマホの写真は右(非構造化)。あなたの手元のデータを地図の上に並べ直すだけで、3分類は暗記事項から使える道具に変わります。試験本番でも、この帯の位置感覚があれば、初見の例でも落ち着いて振り分けられます。

 

よくある引っかけが、「Excelの表は構造化だが、Excelファイルそのものは?」という視点のズレです。中身がきれいな表なら構造化として扱えますが、ファイルを画像やPDFとして丸ごと保管するなら、その置き場はBlob Storageのような非構造化の受け皿になります。「データの中身」で見るか「ファイルの入れ物」で見るかを意識すると、あなたはこの手の引っかけに強くなります。

 

次のステップ

データの3分類がDP-900のどこに位置づくかは、DP-900の試験範囲と勉強の進め方ガイド で見取り図としてつかめます。学ぶ順番が見えると、あとの領域も迷わず進めます。

分類が頭に入ったか試すなら、DP-900 コアデータの概念の問題集 で、形式と保存先を結ぶ設問に挑戦してみましょう。