基本情報技術者 科目A テクノロジ系「基礎理論・ネットワーク・データベース・クラウドと仮想化」の練習問題10問です。計算問題も混じるので、下の要点で解き方の型を先に確認しておきましょう。
基本情報のテクノロジ系は「暗記」と「計算」を切り分ける

基本情報の科目Aは、ITパスポートより一段深く、手を動かして解く計算問題が2〜3割まじります。基数変換(10進→2進)、サブネットマスクからのホスト数、XORの真理値表などがその代表です。一方で、OSI参照モデルの層の役割、DNSの名前解決、データベースの正規化、IaaS/PaaS/SaaSの責任分界などは、定義を正確に覚える”暗記型”。この2種類は勉強の仕方が違うので、最初に切り分けておくと効率が上がります。
基数変換とサブネット計算は、学び始めに多くの人が最初に手こずるところです。だからこそ、公式を丸暗記せず手順を固定して毎回同じ手続きで解くのが安定します。2進変換なら「2で割って余りを下から並べる」、サブネットなら「ホスト部のビット数で2のべき乗を出し、2を引く」。手順が体に入れば、本番の緊張下でも取りこぼしません。
・10進→2進変換 … 2で割り続け、出た余りを下から読む(例: 45→101101)。
・サブネットのホスト数 … ホスト部のビット数 n から 2 の n 乗を求め、ネットワークとブロードキャストの2つを引く(/24なら256−2=254)。
計算問題は落ち着いて手順どおりに、暗記問題は定義をずばり。この2つを切り替えながら、10問に挑んでみてください。迷った設問は、解説の下のリンクから対応するテクノロジ分野の記事へ進めます。
Q1. 10進数の「45」を2進数で表したとき、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「B」です。
10進数を2進数に変換するには、対象の数を 2 で割り続けて、余りを下から並べる 方法が基本です。45 ÷ 2 = 22 余り1、22 ÷ 2 = 11 余り0、11 ÷ 2 = 5 余り1、5 ÷ 2 = 2 余り1、2 ÷ 2 = 1 余り0、1 ÷ 2 = 0 余り1 となり、下から読むと 101101 です。各桁の重み(32+8+4+1=45)でも確認できます。
A は 36、C は 53、D は 57 にあたるため、いずれも 45 ではありません。
Q2. 排他的論理和(XOR)の動作として、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「C」です。
XOR(排他的論理和) は、2つの入力が 異なるときに1、同じとき(両方0または両方1)には 0 を返す論理演算です。真理値表で表すと 0 XOR 0=0、0 XOR 1=1、1 XOR 0=1、1 XOR 1=0 となります。誤り検出のパリティ計算や暗号アルゴリズムなどで広く使われます。
A は AND(論理積)、B は OR(論理和)、D は NOT(否定)の説明であり、いずれも XOR とは異なる演算です。
Q3. OSI 参照モデルの第3層(ネットワーク層)の主な役割として、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「A」です。
OSI 参照モデルの第3層(ネットワーク層) は、異なるネットワークをまたいでデータパケットを目的の宛先まで 経路選択(ルーティング) しながら届ける役割を担います。代表プロトコルは IP(Internet Protocol)で、ルータがこの層で動作します。
B は第1層(物理層)、C は第5層(セッション層)、D は第6層(プレゼンテーション層)の役割であり、いずれもネットワーク層の機能ではありません。
Q4. TCP/IP 階層モデルにおける「アプリケーション層のプロトコル」の組み合わせとして、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「D」です。
TCP/IP 階層モデルは アプリケーション層 / トランスポート層 / インターネット層 / ネットワークインタフェース層 の4階層で構成されます。HTTP(Web)・SMTP(メール送信)・DNS(名前解決) はいずれも最上位の アプリケーション層 に位置する代表的なプロトコルです。
A はインターネット層(IP)と補助プロトコル、B はトランスポート層、C はネットワークインタフェース層の例で、それぞれ別階層にあたります。
Q5. DNS の役割として、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「B」です。
DNS(Domain Name System) は、人が読みやすい ドメイン名(例: example.com)と、コンピュータが通信に使う IP アドレス(例: 192.0.2.1)を対応づける 名前解決 の仕組みです。Web ブラウザがサイトを開く際、最初に DNS への問い合わせが行われます。
A は SMTP、C は DHCP、D は TLS/HTTPS の役割であり、いずれも DNS そのものの機能ではありません。
Q6. IPv4 アドレス 192.168.10.0/24 のサブネットマスクと、ネットワーク内に割り当て可能なホスト数の組み合わせとして、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「C」です。
/24 は上位 24 ビットがネットワーク部、下位 8 ビットがホスト部であることを示します。サブネットマスクは 11111111.11111111.11111111.00000000 = 255.255.255.0 です。ホスト部 8 ビットでは 2^8 = 256 個の組み合わせが作れますが、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除く ため、割り当て可能なホスト数は 256 − 2 = 254 となります。
A は /16、B は /25、D は /32 のサブネットマスクであり、いずれも /24 のものではありません。
Q7. 関係データベースにおける「第3正規形」の特徴として、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「A」です。
第3正規形(3NF) は、第2正規形を満たし、かつ非キー属性が主キーに推移的に依存していない 状態を指します。「推移的依存」とは、非キー属性が別の非キー属性を介して主キーに依存している状態のことで、これを排除することで更新時の不整合(更新時異状)が起こりにくいテーブル構造になります。
B は第1正規形、C は第2正規形の定義であり、第3正規形そのものの説明ではありません。D は外部キーと正規化を混同した誤りで、正規化の定義には含まれません。
Q8. SQL における「内部結合(INNER JOIN)」の動作として、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「D」です。
INNER JOIN(内部結合) は、2つのテーブルを ON 句で指定した 結合条件を満たす行の組み合わせのみ を結果に含めます。対応する行がない側のレコードは結果から除外されます。例えば SELECT * FROM 注文 INNER JOIN 顧客 ON 注文.顧客ID = 顧客.顧客ID では、顧客マスタに存在しない顧客IDの注文は表示されません。
A は LEFT OUTER JOIN、B は CROSS JOIN(直積)、C は NATURAL JOIN の動作にあたります。
Q9. クラウドサービスの3区分「IaaS / PaaS / SaaS」のうち、「OS とミドルウェアまでをクラウド事業者が管理し、利用者はその上のアプリケーションとデータを管理する」モデルとして、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「B」です。
PaaS は、クラウド事業者がハードウェア・OS・ミドルウェア(DB やランタイム)までを提供・管理し、利用者は その上のアプリケーションとデータの管理に集中 できるサービスモデルです。Webアプリ開発者がインフラ構築を意識せずに動かせる点が特長です。
A の IaaS は OS から上を利用者が管理、C の SaaS はアプリケーションごと事業者が提供(利用者はデータと利用設定のみ)、D の DaaS は仮想デスクトップ提供型で責任分界は IaaS に近いため、いずれも該当しません。
Q10. ハイパーバイザ型の仮想マシンとコンテナの違いとして、もっとも適切なものはどれですか?
回答
解説
正解は「A」です。
ハイパーバイザ型の仮想マシン は、それぞれが独立した ゲスト OS を内包し、ハイパーバイザがハードウェア資源を仮想的に分割して提供します。一方、コンテナ はホスト OS の カーネルを共有 し、アプリケーションと必要なライブラリだけをパッケージ化するため、起動が高速で軽量です。代表例として Docker などがあります。
B は VM とコンテナの役割を取り違えた説明、C は実際には起動時間に大きな差がある(コンテナは秒単位、VM は数十秒〜分単位)ため誤り、D は仮想マシンも複数同時起動できるため誤りです。
試験全体の流れを俯瞰したい時は、基本情報技術者 試験全体概要 に戻れます。
学習の全体像と次に進む分野は、基本情報技術者 学習ロードマップ で確認できます。