「IPv4とIPv6は、何が違うの?」
「グローバルとプライベートの違いは?」
192.168.0.1——この数字の並びは何を指すのか。分解して読んでいきます。
IPアドレスとは、ネットワークにつながる機器を見分けるための、宛先を表す番号です。並んだ数字にはちゃんと意味があり、そこを読めると通信のイメージが一気にほどけます。
この記事では、数字の並びを一つずつ分解し、IPv4とIPv6の規模の違い、外向けのグローバルと内向けのプライベートの使い分け、そしてつながらない時に見る順番までたどります。ITパスポートのテクノロジ系・ネットワーク分野の対策に効きます。
1. ネットワーク上の「宛先」を表す番号

まず押さえたいのは、IPアドレスが機器を見分けるための宛先番号だという点です。パソコン、スマートフォン、サーバー——ネットワークにつながる機器は、自分あての通信を受け取るために、重ならない番号を持ちます。この番号があるから、あなたのPCに届くべきデータが、他人の機器へまぎれ込まずに届きます。同じネットワークの中に同じ番号が二つあると通信は混乱するため、番号が重ならないことが土台になります。
この番号は、Webサイトの閲覧でもメールの送受信でも、社内のファイル共有でも、通信のたびに宛先・差出人として使われます。人が覚えやすいドメイン名から、この数字の番号へ変換する仕組みは DNSとは でたどれます。
2. 数字の並びが示す意味を読み解く

よく見かける 192.168.0.1 は、ドットで四つの区画に分かれています。この一区画をオクテットと呼び、それぞれ0〜255の値を取ります。この0〜255という幅は、各区画が8桁の2進数(8ビット)で表されることからきています。4区画あわせて32ビット——これがIPv4の姿です。数字がバラバラに見えても、実は前半が所属するネットワーク、後半がその中の機器を表す——この二段構えが読み解きの鍵です。図で分解してみます。
3. IPv4の枯渇とIPv6という広い空間

設定画面で目にするIPv4とIPv6は、桁数とアドレスの総数がまるで違います。まず数の規模を並べてみます。
| 項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| ビット数 | 32ビット | 128ビット |
| 表記例 | 192.168.0.1 |
2001:db8::1 |
| アドレスの規模 | 約43億個 | 桁違いに広大 |
IPv4は32ビットで表され、目安として約43億個のアドレスを持ちます。数としては多く見えますが、ネットにつながる機器が爆発的に増えた結果、割り当てる番号が足りなくなりました。これがIPv4アドレスの枯渇です。その受け皿として広まったのが、128ビットで桁違いに広い空間を持つIPv6になります。当座の対策として、一つのグローバルIPを多数の機器で共有するNATも長く使われてきましたが、番号の総数そのものを増やす答えがIPv6です。
4. 外向けのグローバルと内向けのプライベート

IPアドレスは、使う範囲でグローバルとプライベートの二つに分けて捉えると読みやすくなります。外の世界に出るための番号と、家庭や社内の中だけで通じる番号の違いです。代表的な範囲を並べます。
| 種類 | 使う場所 | 代表的な範囲 |
|---|---|---|
| グローバルIP | インターネット全体で一意。外との通信に使う | 上記以外の割当 |
| プライベートIP | 家庭内・社内の中だけで通じる | 10系/172.16〜31系/192.168系 |
家庭用ルーターや社内の機器の多くは、内側ではプライベートIPで動き、外に出るときだけグローバルIPを使います。この切り替えはアドレス変換(一般にNATと呼ばれる仕組み)が担い、限られたグローバルIPを大勢で分け合えるようにしています。192.168で始まる番号を家で見かけるのは、あなたの機器がプライベートIPで動いている証拠です。
5. つながらない時に見るポイント

「ネットにつながらない」と相談を受けたとき、あなたがIPの知識で見当をつけられる場所は決まっています。まず手元の機器のIP設定を確かめる。IPが割り当たっていない、あるいはおかしな値なら、DHCPからうまく番号をもらえていない見込みです。次にデフォルトゲートウェイ——外へ出る出口の番号が正しいかを見る。ここがずれていると、社内では動いても外へ出られません。
切り分けの順番は、内側から外側へ。自分のIP、同じネットワーク内の相手、そして出口のゲートウェイ、という順で確かめると、原因のある場所がしぼれます。数字の並びを住所として読めるようになると、この切り分けが一気にやりやすくなります。それでも決まらないときは、範囲の確認が効きます。自分だけがつながらないのか、周囲も同じかを一言たずねる。自分だけなら手元のIP設定、全員なら出口側のゲートウェイやその先、と当たりをつける場所が変わります。
次のステップ
IPアドレスはネットワーク分野の入口です。試験全体での位置づけは、ITパスポートの試験範囲と勉強法ガイド で出題領域を見渡すところから始めるのがおすすめです。
仕上げはITパスポート ネットワークの問題集 。アドレスまわりの設問を解けば、覚えた知識が試験で動く形になります。