Azure Monitorとは?やさしく解説

Azure Monitorとは?やさしく解説

Azure Monitorが何を監視するのか迷うAzure初心者のイメージ
「Azure Monitorって、結局なにを監視するの?」
「メトリックとログ、何が違うの?」
「Service Healthとは、どう使い分けるの?」

アプリが急に重くなった。原因は自分の設定か、それともAzure側の障害か。この切り分けを助けるのが、Azureの監視サービスです。

Azure Monitorとは、リソースの状態をメトリックやログで集め、可視化やアラートにつなげる監視サービスです。Azure上のリソースやアプリから稼働状況を集め、見える化し、問題があれば知らせます。

 

この記事では、Azure Monitorの「集める・見せる・知らせる」役割を押さえ、メトリックとログの違いを確認し、障害時の切り分けをService Healthとの対比で示します。最後にAZ-900での押さえどころまで示します。管理とガバナンス対策に効きます。

 

1. Azure Monitorとは何か

リソースの状態を集めて見える化する監視サービスのイメージ

Azure Monitorは、仮想マシンやアプリ、ネットワークといったAzure上のリソースから稼働状況のデータを継続的に集め、可視化し、問題があれば知らせる、運用監視の土台となるサービスです。監視の対象範囲は、複数のリソースをまとめる Azureのリソースグループとは と合わせて考えると、見ている範囲がイメージしやすくなります。

 

たとえるなら、車のダッシュボードです。速度計や燃料計が今の状態を数値で映し、走行記録がどこで何が起きたかを残します。異常があればランプが光って知らせる。Azure Monitorも、リソースの状態を数値と記録で映し、変化をアラートで知らせます。あなたが運転席から車の調子を一目で読むのと同じ感覚です。

 

Azure Monitorの役割は、「集める・見える化する・知らせる」の3つの流れにあります。ただ集めるだけでなく、人が判断できる形に整え、通知まで届ける。この一続きがそろっているから、あなたは問題に早く気づけます。

 

2. メトリックとログ、2種類のデータ

メトリックとログという2種類のデータを扱うイメージ

Azure Monitorを理解するうえで外せないのが、メトリックとログという2種類のデータです。対応表で押さえてください。

 

種類 正体 向く用途
メトリック CPU使用率など、時間で変化する数値 今の調子をひと目で掴む・推移を追う
ログ いつ何が起きたかの出来事の履歴 なぜ問題が起きたかを後から掘る

 

メトリックは一定間隔で記録され、グラフで推移を追いやすいのが持ち味です。ログは、エラーや設定変更が文章や明細の形で残り、原因の深掘りに向きます。「今の調子はメトリック、後追いはログ」と役割を分けると、あなたはどちらを見るべきかで迷いません。ログを集めて分析するときはLog Analyticsという機能を使い、KQL(Kusto Query Language)という専用言語でログを検索・集計できます。

 

2つは対立するものではなく、役割分担です。メトリックで「異常が起きている」と気づき、ログで「なぜ起きたか」を掘る。あなたが障害に向き合うときも、まず数値で異常を見つけ、次に履歴で原因を追う、という順で使うと動きが速くなります。

 

3. 可視化とアラートで行動につなげる

集めたデータを可視化しアラートで知らせるイメージ

Azure Monitorの価値を一言で言えば、集めたデータを「見える化」して「行動」につなげることです。集めたメトリックやログは、ダッシュボードやグラフとして可視化でき、リソースの健康状態や性能の推移をひと目で確認できます。

 

そして、決めた条件を超えたときに知らせてくれるのがアラートです。「CPU使用率が一定値を上回ったら通知」といった設定で、問題が利用者に影響する前に気づけます。アプリの動きを詳しく監視したいときは、機能の一つApplication Insightsを使い、Webアプリの応答速度やエラーを追えます。Azure Monitorは、Application InsightsやLog Analyticsをまとめた「傘」のような存在で、役割は分かれても同じ監視基盤の上で動いています。あなたはこの全体像を押さえておくと、機能名に振り回されません。

 

可視化とアラートは、セットで初めて意味を持ちます。グラフを眺めるだけでは、あなたが四六時中モニターを見張る必要が出てしまいます。アラートで「異常のときだけ呼んでもらう」形にして初めて、監視は現実的に回ります。見える化は判断のため、アラートは行動のためと役割を分けて捉えてください。

 

4. Service Healthとの切り分け

Azure MonitorとService Healthを障害切り分けの視点で比べるイメージ

管理系のサービスで混同しやすいのが、Azure MonitorとAzure Service Healthです。違うのは見ている「向き」です。対応表で並べます。

 

観点 Azure Monitor Azure Service Health
主な対象 自分のリソースの状態 Azure側のサービスの状況
分かること 性能・稼働の良し悪し 障害・計画メンテナンス
原因の所在 主に自分側の設定や負荷 主にAzure(提供側)

 

現場での障害対応の勘所は、最初に「自分の責任範囲か、Azureの責任範囲か」を問うことです。まずService Healthで「Azure側で起きていないか」を確認し、何も出ていなければMonitorで自分のリソースを掘る。この順だと、原因に速くたどり着けます。アプリが重いとき、自分の負荷が原因ならMonitor、Azure側の障害が原因ならService Healthで分かる、というすみ分けです。両者を並べたいときは Azure Service Healthとは を読むと、違いがはっきりします。

 

5. AZ-900での押さえどころ

Azure Monitorが試験でどう問われるかを整理するイメージ

AZ-900の「管理とガバナンス」では、Azure Monitorが問われます。あなたが押さえる骨格を、最後にまとめます。

 

押さえるのは3点です。①リソースの状態を集め、可視化・アラートにつなげる監視サービス、②メトリック(数値の推移)とログ(出来事の履歴)を扱う、③Service Healthは「Azure側の状況」を見る点で向きが違う。試験では「自分のリソースを監視するのはどれか」「Azure側の障害を知るには」という形で問われます。「自分のリソースはMonitor、Azure側の障害はService Health」という切り分けを言えるようにしておくと、得点につながります。

 

次のステップ

Azure Monitorが試験全体でどこで問われるかを俯瞰したいなら、Azure Fundamentals(AZ-900)の試験範囲と勉強法ガイド で管理とガバナンスの範囲を確認しておくと、学習の順番が決まります。

理解を確かめたいなら、AZ-900 管理とガバナンスの問題集 で、監視サービスを問う設問で腕を試してみてください。