G検定 問題集|過去問題

G検定 ディープラーニング基礎 問題集|過去問題形式で10問

なぜニューラルネットワークは「深く」できるようになったのか——その答えは、各時代のつまずきを一つずつ解いてきた技術の積み重ねにあります。用語を単体で暗記するより、「どの課題を、どの技術が解いたか」で結ぶと記憶が定着します。G検定のディープラーニングの概要・要素技術(ニューラルネットワーク・パーセプトロン・活性化関数・勾配降下法・誤差逆伝播法・勾配消失問題・CNN・RNN・過学習対策)の練習問題10問です。

 

つまずきを解いた技術で、要素をひとつに束ねる

ディープラーニングの課題とそれを解いた要素技術を対応させて整理するイメージ

要素技術は、それぞれ「乗り越えたかった壁」とセットで覚えると、なぜ必要なのかが腑に落ちます。下の表で、課題と技術を一対一で結びつけてください。

解きたかった課題 それを解いた技術 ひとこと
層を重ねても表現力が上がらない(線形のまま) 活性化関数(ReLU など) 非線形性を与え、複雑な関係を表せるようにする
出力の誤差を各層の重みへどう配るか 誤差逆伝播法 誤差から各重みの勾配を求めて逆向きに伝える
求めた勾配で重みをどう直すか 勾配降下法 勾配の向きに少しずつ重みを更新する
層を深くすると勾配が消える ReLU・適切な初期化・バッチ正規化 勾配消失をやわらげ、深い学習を可能にする
画像の位置ずれに強くしたい CNN(畳み込み) 局所の特徴を捉え、位置の変化に頑健にする
文章や時系列など順序を扱いたい RNN 前の状態を引き継ぎ、系列の依存を扱う
訓練データに過剰に適合する(過学習) ドロップアウト・正則化・データ拡張 汎化性能を保ち、未知のデータにも効くようにする

 

混同しやすい3点
・誤差逆伝播法と勾配降下法 … 逆伝播は「勾配を計算して各層へ配る」方法、勾配降下は「その勾配で重みを更新する」方法。役割が別。
・活性化関数の目的 … 非線形性を持たせるため。これが無いと層を重ねても全体が線形のまま。
・ドロップアウトの働くタイミング … 学習時に一部のノードを無効化する。推論時に効かせるものではない。

 

次に進むなら、この表を逆向きに——技術名から「どの課題を解いたか」を言えるかを試すと理解が固まります。10問の選択肢も、この対応で読み解けます。取り違えた設問は、解説の下のリンクから技術と課題の対応記事へ進んで固め直せます。

 

Q1. ニューラルネットワークの基本的な考え方として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

ニューラルネットワークは、脳の神経細胞(ニューロン)のつながりをヒントにした仕組みです。多数のノード(人工ニューロン)を層状につなぎ、ノード間のつながりの強さ(重み)をデータに合わせて調整することで学習します。何層も深く重ねたものがディープラーニング(深層学習)です。

A はルールベースの仕組み、B はクラスタリング、C は固定の計算の説明で、いずれもニューラルネットワークの考え方とは異なります。

ニューラルネットワークとは(詳しい解説)を見る

 

Q2. 単純パーセプトロン(単層パーセプトロン)の限界として知られている内容として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

単純パーセプトロンは、データを直線一本(線形)で分けることしかできません。そのため、排他的論理和(XOR)のように、直線一本ではグループを分けられない問題は解けないことが指摘されました。この限界は、層を増やした多層パーセプトロンによって乗り越えられました。

A の単純な計算はできるため誤り、C の入力数や D の文字入力は、この限界が指す内容ではないため誤りです。

ニューラルネットワークとは(詳しい解説)を見る

 

Q3. ニューラルネットワークにおける「活性化関数」の役割として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

活性化関数は、ノードが受け取った入力を、次の層へ伝える出力に変換するときに使われます。ここで非線形性(直線では表せない曲がった関係)を加えることで、ネットワークは複雑なパターンを表現できるようになります。代表例にシグモイド関数やReLUがあります。

A のデータ増強、B の保存、D の層数の調整は、いずれも活性化関数の役割ではありません。

活性化関数とは(詳しい解説)を見る

 

Q4. 活性化関数「ReLU(ランプ関数)」の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

ReLU(ランプ関数)は、入力が0以下なら0を、0より大きければその値をそのまま出力する、シンプルな活性化関数です。計算が軽く、深いネットワークでも勾配が消えにくいため、ディープラーニングで広く使われています。

B は出力を0か1に区切るステップ関数に近い説明、C は何も変換しない恒等関数の説明、D は出力を割合に変えるソフトマックス関数の説明で、いずれもReLUとは異なります。

活性化関数とは(詳しい解説)を見る

 

Q5. ニューラルネットワークの学習で使われる「勾配降下法」の考え方として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

勾配降下法は、予測の誤差(損失)を山の高さにたとえ、その坂を下る方向へ重みを少しずつ更新していくことで、誤差ができるだけ小さくなる点を目指す方法です。霧の中で坂の傾きを手がかりに、低い谷へ一歩ずつ下りていくイメージです。

A のランダム試行や B の総当たりは効率や現実性の面で勾配降下法とは異なり、C は重みを更新しない点で学習になっていないため誤りです。

勾配降下法とは(詳しい解説)を見る

 

Q6. 「誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)」の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)は、出力で生じた誤差を、出力側から入力側へ逆向きにたどりながら伝え、各層の重みをどう直せば誤差が小さくなるかを効率よく計算する手法です。勾配降下法と組み合わせて、多層ネットワークの学習を実用的にしました。

A は入力ではなく誤差を逆向きに伝える点が不正確で、C は推論時の表示、D はクラスタリングの説明で、いずれも誤差逆伝播法とは異なります。

勾配降下法とは(詳しい解説)を見る

 

Q7. 「勾配消失問題」の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

勾配消失問題は、層が深いネットワークで誤差を逆向きに伝えていく途中、勾配(重みを直す手がかり)がだんだん小さくなって0に近づき、入力側の層がほとんど学習できなくなる問題です。シグモイド関数で起こりやすく、ReLUの活用などで緩和されてきました。

B のデータ消失、C の画面表示、D の層数の減少は、いずれも「勾配」という言葉が連想させる別の話で、勾配消失問題の内容とは異なります。

勾配降下法とは(詳しい解説)を見る

 

Q8. 画像認識で広く使われる「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)」の特徴として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

CNN(畳み込みニューラルネットワーク)は、畳み込み層で画像の一部分(局所的な特徴)をとらえ、プーリング層で情報を圧縮しながら、画像の特徴を段階的に抽出していく仕組みです。線や形といった部品から全体を理解していくため、画像認識で高い性能を発揮します。

A は順番のあるデータを得意とするRNNに近い説明、B は学習を行う点で誤り、D の容量圧縮はCNNの目的ではないため誤りです。

CNNとは(詳しい解説)を見る

 

Q9. 「RNN(リカレントニューラルネットワーク)」が得意とするデータとして、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

RNN(リカレントニューラルネットワーク)は、前の時点の情報を次の処理に持ち越せる仕組みを持ち、文章・音声・時系列データのように前後のつながりや順番が意味を持つデータを得意とします。長い系列で情報が薄れる弱点を補うために、LSTMなどの改良も生まれました。

A の静止画像はCNNが得意な対象で、B の独立した数値や C のラベルなし画像は、順番が意味を持つデータではないため、RNNが特に得意とする対象とは異なります。

RNNとは(詳しい解説)を見る

 

Q10. ディープラーニングの過学習対策として使われる「ドロップアウト」の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

ドロップアウトは、学習のたびにネットワーク内の一部のノードをランダムに無効化(オフに)する手法です。特定のノードに頼りすぎるのを防ぎ、未知のデータにも対応しやすい汎化性能の高いモデルを作る、代表的な過学習対策です。毎回違うメンバーで練習して、誰かに依存しないチームを作るイメージに近い工夫です。

A はデータのクリーニング、C は学習の中止、D は出力の非表示で、いずれもドロップアウトとは異なります。

過学習とは(詳しい解説)を見る

 

試験全体の流れを俯瞰したい時は、G検定 試験全体概要 に戻れます。

学習の全体像と次に進む分野は、G検定 学習ロードマップ で確認できます。