AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA-C03)「弾力性に優れたアーキテクチャの設計」の練習問題9問です。Multi-AZ・リードレプリカ・Auto Scalingとロードバランサ・SQS/SNSによる疎結合・バックアップとDR・フェイルオーバーなど、止まりにくく復旧しやすい構成を選ぶ力を確認できます。解けなかった問題は、各問の解説末尾のリンクから対応する解説記事に進んでください。
Q1. RDS データベースを、1つのアベイラビリティゾーン(AZ)に障害が起きても止まりにくい構成にしたいとき、もっとも適切なのはどれですか?
回答
解説
正解は「C」です。
Multi-AZ 配置は、別のアベイラビリティゾーン(AZ)に待機用のスタンバイを自動でつくり、本番に障害が起きたら自動で切り替える(フェイルオーバー)仕組みです。これにより、データセンター単位の障害でもデータベースが止まりにくくなります。同じ書類のコピーを別の建物にも置き、片方が使えなくなってもすぐ業務を続けられるイメージです。
A や B はサイズや容量を増やすだけで可用性は上がりません。D のバックアップは復旧には役立ちますが、障害時に自動で切り替わるわけではありません。
Q2. データベースへの読み取りアクセスが増えて負荷が高くなってきたとき、読み取り性能を分散させるのに適した方法はどれですか?
回答
解説
正解は「A」です。
リードレプリカは、元のデータベース(プライマリ)の複製を作り、読み取り専用の処理を肩代わりさせる仕組みです。読み取りが多いアプリでは、複数のレプリカに読み取りを振り分けることで、プライマリの負担を減らせます。図書館で同じ本を何冊もそろえ、閲覧の希望者を分散させるイメージです。なお Multi-AZ のスタンバイは可用性向け、リードレプリカは読み取り性能向けと役割が異なります。
B の再起動や D のポート変更は負荷分散になりません。C のテーブル削除はデータを失う危険な操作です。
Q3. アクセス量の増減に合わせて EC2 の台数を自動で増減させ、急なアクセス集中にも耐えられるようにしたいとき、適した組み合わせはどれですか?
回答
解説
正解は「D」です。
Auto Scalingはアクセス量に応じて EC2 の台数を自動で増やしたり減らしたりする仕組みで、ロードバランサ(ELB)は届いたアクセスを複数のサーバーへ均等に振り分ける仕組みです。この2つを組み合わせると、混雑時には自動で台数が増えてELBが負荷を分散し、落ち着けば台数を減らして無駄なコストを抑えられます。お店が混雑に合わせてレジ係を増やし、案内係が行列を振り分けるイメージです。
A・B・C の組み合わせは、それぞれストレージ・配信・暗号鍵・データベース・ネットワークなどの役割で、台数の自動増減と負荷分散を担うものではありません。
Q4. 注文を受け付けるシステムで、処理の急増でも注文を取りこぼさず、受付と処理を切り離して安定させたいとき、適したサービスはどれですか?
回答
解説
正解は「B」です。
Amazon SQSは、処理してほしい依頼(メッセージ)をいったんキュー(待ち行列)に貯めておけるサービスです。受付役はキューに入れるだけ、処理役は自分のペースで取り出して進められるため、両者を疎結合に保てます。急な依頼の集中でも取りこぼしにくく、片方が一時的に止まってもメッセージは残ります。番号札を配ってお客さまを順番待ちにする仕組みに似ています。
A の CloudFront は配信、C の EC2 は仮想サーバー、D の Route 53 は DNS で、いずれもメッセージを貯めて処理を切り離す役割は持ちません。
Q5. 1つのメッセージを、複数のサービスや宛先へ同時に通知(配信)したいとき、もっとも適したサービスはどれですか?
回答
解説
正解は「A」です。
Amazon SNSは、1つのメッセージを多数の宛先へ一斉に届けるパブリッシュ/サブスクライブ型の通知サービスです。発信側がトピックにメッセージを送ると、登録している複数の受信側(メール・SQS・Lambda など)に同時に配信されます。1回の放送が、購読している全員に同時に届くイメージです。1対1で順番待ちさせる SQS と組み合わせると、柔軟な疎結合の構成を作れます。
B の S3 はストレージ、C の RDS はデータベース、D の VPC はネットワークで、いずれも一斉通知を行うサービスではありません。
Q6. 大規模災害で利用中のリージョン全体が使えなくなっても、別リージョンで早期に復旧できるように備える考え方は、次のうちどれですか?
回答
解説
正解は「C」です。
ディザスタリカバリ(DR)は、大規模な災害や広範囲の障害が起きても事業を続けられるように備える考え方です。別リージョンにデータや構成を複製しておき、いざというときに切り替えます。復旧までにどれだけ時間をかけてよいか(RTO)、どこまでのデータ消失を許せるか(RPO)に応じて、バックアップ&リストア・パイロットライト・ウォームスタンバイなどの方式を選びます。引っ越し先にも最低限の生活道具を備えておくイメージです。
A・B・D は性能やコストの工夫であり、リージョン障害からの復旧を目的とした備えではありません。
Q7. ロードバランサ(ELB)が、振り分け先のサーバーが正常に動いているかを定期的に確認し、異常なサーバーへは振り分けないようにする仕組みは、次のうちどれですか?
回答
解説
正解は「B」です。
ヘルスチェックは、ロードバランサが振り分け先のサーバーに定期的に問い合わせ、「正常に応答できるか」を確認する仕組みです。応答しないサーバーは振り分け先から自動で外され、復活すると再び対象に戻ります。これにより、故障したサーバーへアクセスが流れて利用者がエラーに当たるのを防げます。受付係が空いている窓口だけにお客さまを案内し、閉まった窓口には通さないイメージです。
A は台数の増減ルール、C はバックアップ用の取得イメージ、D は S3 などでの版管理の機能で、いずれも振り分け先の健全性確認とは異なります。
Q8. アベイラビリティゾーン(AZ)とリージョンの関係について、正しく説明しているものはどれですか?
回答
解説
正解は「D」です。
リージョンは「東京」「大阪」などの地理的なまとまりで、その中に物理的に離れた複数のアベイラビリティゾーン(AZ)があります。AZ どうしは電源や設備が分かれているため、1つの AZ で障害が起きても、別の AZ にリソースを分散しておけばサービスを続けやすくなります。市(リージョン)の中に、離れた場所にある複数の拠点(AZ)があるイメージです。複数 AZ にまたがる設計が、弾力性のある構成の基本です。
A は包含関係が逆、B は両者を同一視している点が誤り、C は1リージョンに複数 AZ がある実態と合いません。
Q9. EC2 にアタッチした EBS ボリュームのデータを、障害や誤操作に備えて定期的にバックアップしたいとき、もっとも適した方法はどれですか?
回答
解説
正解は「A」です。
EBS スナップショットは、EBS ボリューム(EC2 に付くディスク)のある時点の状態をまるごと保存するバックアップです。データは内部的に S3 に保管され、必要なときにスナップショットから新しいボリュームを復元できます。前回からの変更分だけを保存する増分方式のため、効率よく取得できます。大切な書類を定期的にコピーして金庫にしまっておくイメージです。AWS Backup を使えば取得を自動化できます。
B のサイズ変更や C のルール追加、D の再起動は、いずれもデータのバックアップにはなりません。
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