応用情報技術者 模擬試験

応用情報技術者 午前 コンピュータシステム問題10問|解説つき

応用情報技術者試験 午前「コンピュータシステム」の練習問題10問です。プロセッサの高速化技術、メモリ階層とキャッシュ、性能評価(MIPS・CPI)、システム構成、信頼性RASIS、稼働率の計算など、応用情報レベルで問われやすいテーマを集めました。解けなかった問題は、各問の解説末尾のリンクから関連情報に進んでください。

 

Q1. プロセッサの高速化技術であるパイプラインとスーパースカラの説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

パイプラインは、1つの命令の実行を「命令フェッチ・デコード・実行・書き込み」などの段階に分け、各段階を流れ作業のように重ねて処理することで、見かけの処理速度を高める技術です。スーパースカラは、演算器(実行ユニット)を複数備え、複数の命令を同じクロックで並行して実行する方式で、命令レベルの並列性を高めます。

A はパイプラインの「重ね合わせ」という核心を否定、C はスーパースカラを逐次処理と取り違え、D は両者をクロック周波数の引き上げと混同しており、いずれも適切ではありません。

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Q2. コンピュータの記憶装置を構成するメモリ階層に関する説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

メモリ階層は、CPUに近い順にレジスタ・キャッシュメモリ・主記憶・補助記憶と段階的に組み合わせる考え方です。CPUに近い記憶装置ほど高速・小容量・高価で、遠いほど低速・大容量・安価になります。高速だが高価な記憶装置を少量、低速だが安価な記憶装置を大量に組み合わせることで、速度・容量・コストのバランスを取ります。

A は速度と容量の関係が逆、B は各層を同一性能とする誤り、D は補助記憶を最高速の一次記憶とする誤りで、いずれも適切ではありません。

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Q3. キャッシュメモリへの書き込み方式であるライトスルーとライトバックの説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

ライトスルー方式は、CPUがデータを書き込むときにキャッシュメモリと主記憶の両方へ同時に書き込みます。主記憶との整合性を保ちやすい反面、主記憶への書き込みが毎回発生します。ライトバック方式は、まずキャッシュメモリにだけ書き込み、そのデータが追い出されるときなどに主記憶へまとめて反映するため、主記憶への書き込み回数を抑えられますが、整合性の管理が複雑になります。

B はライトスルーとライトバックの説明が逆、C は主記憶を持たない前提という誤り、D は「消去」という存在しない動作の説明で、いずれも適切ではありません。

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Q4. 1命令あたり平均4クロックを要するプロセッサが、クロック周波数2GHz(毎秒2×10⁹クロック)で動作するとき、性能はおよそ何MIPSになりますか?

回答

解説

正解は「D」です。

MIPSは1秒間に実行できる命令数を百万単位で表した指標です。1命令あたりの平均クロック数(CPI)が4クロック、クロック周波数が2GHz(毎秒2×10⁹クロック)なので、毎秒の命令実行数は 2×10⁹ ÷ 4 = 5×10⁸ 命令です。これを百万(10⁶)で割ると 5×10⁸ ÷ 10⁶ = 500 となり、性能はおよそ500MIPSです。

クロック周波数を命令あたりのクロック数で割ってから百万単位に換算する流れを取り違えると、A・B・C のように桁や倍率がずれます。

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Q5. システムの構成方式であるデュアルシステムとデュプレックスシステムの説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

デュアルシステムは、2系統の装置で同じ処理を並行して行い、結果を照合しながら運用する方式で、片方が故障しても処理を続けられ、高い信頼性が得られます。デュプレックスシステムは、現用系(主系)で処理を行い、待機系を予備として備えておき、障害が起きたときに待機系へ切り替える方式です。待機系の待たせ方によりホットスタンバイ・コールドスタンバイなどに分かれます。

A・D はどちらも単一構成・非冗長と取り違え、C はデュアルとデュプレックスの説明が逆になっており、いずれも適切ではありません。

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Q6. システムの信頼性を評価する指標RASISのうち、Availability(可用性)が表すものとして、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

RASISは、信頼性(Reliability)・可用性(Availability)・保守性(Serviceability)・完全性(Integrity)・機密性(Security)の5つの頭文字をまとめた評価指標です。このうちAvailability(可用性)は、システムが必要なときに動作し利用できる状態にある度合いを表し、稼働率などで定量化します。

A は完全性(Integrity)、B は機密性(Security)、D は保守性(Serviceability)の説明であり、いずれも可用性そのものの説明ではありません。

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Q7. 稼働率0.9の装置を2台直列に接続し、両方が正常なときだけシステム全体が稼働するとき、システム全体の稼働率はいくつになりますか?

回答

解説

正解は「A」です。

直列システムは、接続した装置が両方とも正常なときだけ全体が稼働します。よって全体の稼働率は、各装置の稼働率の積で求めます。0.9の装置2台では 0.9 × 0.9 = 0.81 です。直列に装置を増やすほど全体の稼働率は下がっていく点が特徴です。

C(0.99)は同じ条件の並列接続の値、D(1.80)は稼働率を単純に足した誤り、B(0.90)は1台分のままの値で、いずれも直列2台の計算結果ではありません。

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Q8. 稼働率0.9の装置を2台並列に接続し、少なくとも一方が正常ならシステム全体が稼働するとき、システム全体の稼働率はいくつになりますか?

回答

解説

正解は「D」です。

並列システムは、少なくとも1台が正常なら全体が稼働します。全体が停止するのは「2台とも同時に停止したとき」だけなので、全体の稼働率は 1 −(各装置の停止確率の積)で求めます。各装置の停止確率は 1 − 0.9 = 0.1 なので、2台並列では 1 −(0.1 × 0.1)= 1 − 0.01 = 0.99 です。並列に装置を増やすほど全体の稼働率は上がっていきます。

A(0.81)は同じ条件の直列接続の値、C(1.80)は稼働率を単純に足した誤り、B(0.90)は1台分のままの値で、いずれも並列2台の計算結果ではありません。

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Q9. あるシステムの平均故障間隔(MTBF)が480時間、平均修復時間(MTTR)が20時間であるとき、このシステムの稼働率はいくつになりますか?

回答

解説

正解は「B」です。

MTBF(平均故障間隔)は故障せずに動作し続ける平均時間、MTTR(平均修復時間)は故障してから復旧するまでの平均時間です。稼働率は「動いていた時間の割合」なので、稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)で求めます。ここでは 480 ÷(480 + 20)= 480 ÷ 500 = 0.96 です。

A(0.04)は逆に故障時間の割合 MTTR ÷(MTBF + MTTR)、D(24.0)は MTBF ÷ MTTR の比、C(0.50)は根拠のない値で、いずれも稼働率の式に当てはまりません。

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Q10. 故障や障害への設計の考え方であるフェールセーフ・フェールソフト・フォールトトレラントの説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

フェールセーフは、故障が起きたときに安全な側へ状態を倒す設計(例: 信号機が故障したら赤を点灯)です。フェールソフトは、故障時に機能を一部縮退(デグレード)させてでも、重要な処理を続けられるようにする設計です。フォールトトレラントは、構成要素を冗長化しておき、一部が故障してもシステム全体としては動作を保てるようにする設計です。

B は安全側を危険側と取り違え、C はフォールトトレラントの冗長化という核心を否定、D は3つを同一視しており、いずれも適切ではありません。

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コンピュータの基礎をあわせて確認したい時は、CPUとメモリの違いとは2進数と論理回路とは も参考になります。