情報セキュリティマネジメント 過去問題形式

SG ネットワークセキュリティ|過去問題形式で9問

情報セキュリティマネジメント試験「ネットワークセキュリティ(通信の暗号化・無線LAN・メールのなりすまし対策・ファイアウォールやIDS/IPS・DMZ・VPN)」の練習問題9問です。下の見取り図で「通信のどこを、何で守るか」を押さえてから解くと、技術名の暗記が意味を持ちます。

 

ネットワークの守りは「経路・無線・境界」の3か所で考える

ネットワークを守る場所(経路・無線・境界)を整理するイメージ

ネットワークセキュリティの用語は数が多いものの、データが通る道すじを思い浮かべると整理できます。手元の端末を出た通信は、まずWi-Fiの無線区間で電波として周囲に漏れ、次にインターネットという経路を渡り、最後に会社の境界でチェックを受けます。無線区間はWPA2/WPA3で暗号化し、経路はHTTPSやVPNで暗号化トンネルを通し、境界ではファイアウォールが許可・拒否、IDSが検知、IPSが遮断、DMZが公開サーバの隔離を担います。メールのなりすまし対策(SPF・DKIM・S/MIME)は、経路を渡る途中で送信元の正しさと改ざんを確かめる仕組みです。

 

社外に持ち出したノートPCが公衆Wi-Fiへ素のまま繋がってしまう、というのは現場で起きがちな盲点です。社内をどれだけ厳重に固めても、通信は”経路の途中”がいちばん狙われやすく、だから社外からの接続はVPNで暗号化トンネルを通すのが実務の基本になります。試験でも、「これさえあれば安全」と一つの対策だけで言い切る選択肢は、誤りになるのが定石です。

 

3か所を守る代表的な道具
・経路 … HTTPS(TLS)で盗聴・改ざんを防ぎ、VPNで外部から社内へ安全に接続する。
・無線 … WPA3/WPA2で暗号化する。暗号化なしやSSIDを隠すだけでは守れない。
・境界 … ファイアウォールで許可・拒否、IDSで検知、IPSで遮断、DMZで公開サーバを隔離する。

 

それぞれの技術が経路・無線・境界のどこを守るためのものかを意識しながら、9問に取り組んでみてください。手を動かすと、名前だけ覚えていた技術の役割が像を結びます。役割があいまいだった問題は、解説の下に添えたリンクからネットワークセキュリティの記事で補えます。

 

Q1. WebサイトとブラウザのあいだでやりとりされるデータをTLSで保護する目的として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

TLS(Transport Layer Security) は、その前身である SSL を引き継いだ通信の暗号化プロトコルです。やりとりするデータを 暗号化して盗聴を防ぐとともに、サーバ証明書で 通信相手が正しいことを確認し、内容の改ざんを検知できるようにします。封筒に手紙を入れて、宛名と封印を確かめてから渡すイメージです。

A は速度、C は容量、D は平文のままとした説明で、いずれもTLSの目的ではありません。

暗号化とは?共通鍵・公開鍵の仕組みをやさしく解説を見る

 

Q2. HTTP通信とHTTPS通信の違いとして、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

HTTPS は、Webの通信規約であるHTTPを TLSで暗号化したものです。これにより、フォームに入力したパスワードやクレジットカード番号などが 盗聴・改ざんから守られます。ブラウザのアドレス欄に鍵マークが出るのは、この保護がはたらいている目印です。

A は暗号化していないとした点、B は速度が必ずしも速くなるとは限らないのに速くなると決めつけた点、D はバックアップとした点が、いずれも誤りです。

暗号化とは?共通鍵・公開鍵の仕組みをやさしく解説を見る

 

Q3. 無線LANのセキュリティ規格について、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

無線LANの保護規格は、WPA → WPA2 → WPA3 の順に新しくなっており、後のものほど安全性が高められています。WPA3はWPA2の後継規格で、対応機器どうしであれば 新しい規格を選ぶのが望ましい選択です。無線は電波が周囲に広がるため、暗号化なしでの利用は盗聴の危険があります。

B は新旧が逆、C・D は暗号化を不要・無効とした説明で、いずれも誤りです。

ネットワーク機器とは?ルータ・スイッチの役割を解説を見る

 

Q4. 無線LANのSSID(ネットワーク名)の扱いとして、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

SSID は、無線LANのアクセスポイントを 識別するためのネットワーク名です。SSID自体は暗号鍵でもパスワードでもなく、通信の安全性は 暗号化方式(WPA2/WPA3など)と接続パスワードの強さで確保します。SSIDを隠す(ステルス化する)設定もありますが、それだけで安全になるわけではありません。

A は暗号鍵、B は暗号化の自動化、C はパスワードと同一とした説明で、いずれもSSIDの正しい理解ではありません。

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Q5. メールの送信元なりすましを防ぐ技術であるSPFの説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

SPF(Sender Policy Framework) は、送信側のドメイン管理者が 「正規の送信サーバ一覧」をDNSに公開しておき、受信側がメールの送信元をその一覧と照合することで 送信元のなりすましを検出するしくみです。似た目的の技術に、電子署名で改ざんとなりすましを検証する DKIM があり、両者を組み合わせて使われます。

A は翻訳、C は自動削除、D は文字数制限で、いずれもSPFの説明ではありません。

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Q6. メール自体を暗号化し、電子署名も付けられる技術であるS/MIMEの説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

S/MIME は、公開鍵暗号と電子証明書を使って、メールそのものを 暗号化したり 電子署名を付けたりできる技術です。署名により、送信者が本人であること(真正性)と内容が改ざんされていないこと(完全性)を受信者が確認できます。SPFやDKIMが「サーバ単位のなりすまし対策」なのに対し、S/MIMEは「メール1通ごとの保護」に使えるのが特徴です。

A は要約、B は表示、D は高速化で、いずれもS/MIMEの説明ではありません。

暗号化とは?共通鍵・公開鍵の仕組みをやさしく解説を見る

 

Q7. ファイアウォール・IDS・IPSの役割の違いとして、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

ファイアウォール は、あらかじめ決めたルールで通信を 許可・拒否にふるい分ける、ネットワークの門番です。IDS(侵入検知システム) は不正の兆候を 検知して管理者に通知しますが、通信は止めません。IPS(侵入防止システム) は、検知に加えてその通信を 自動で遮断するところまで行います。検知だけのIDSと、遮断までのIPSという違いを押さえましょう。

B は同一機能、C は役割の取り違え、D はメール作成支援とした説明で、いずれも誤りです。

ファイアウォール・IDS・IPSとは?役割の違いを解説を見る

 

Q8. 外部に公開するサーバを置く区域であるDMZ(非武装地帯)の目的として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

DMZ(非武装地帯) は、Webサーバやメールサーバのように 外部へ公開する必要があるサーバを、インターネットとも社内ネットワークとも切り離した 中間の区域に置く考え方です。こうした ネットワーク分離により、公開サーバが攻撃で侵入されても、重要な情報がある社内ネットワークへ被害が及びにくくなります。建物の玄関と居室のあいだに受付ロビーを設けるイメージです。

A は分離になっていない、B は鍵の保管、C は休憩スペースとした説明で、いずれもDMZの目的ではありません。

ネットワーク機器とは?ルータ・スイッチの役割を解説を見る

 

Q9. VPN(仮想プライベートネットワーク)の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

VPN(仮想プライベートネットワーク) は、インターネットのような 共用の回線上に、暗号化した 仮想的な専用通信路(トンネル)を作る技術です。これにより、離れた拠点どうしや、テレワークなどの外出先から、盗聴されにくい安全な通信で社内ネットワークへ接続できます。公道の上に、自分たちだけが通れる見えないトンネルを通すイメージです。

A は機器の統合、C は暗号化しない通信、D は完全遮断で、いずれもVPNの説明ではありません。

VPNとは?仕組みと安全に使うポイントを解説を見る

 

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