応用情報技術者 模擬試験

応用情報技術者 午前 プロジェクトマネジメント問題10問|解説つき

応用情報技術者試験 午前「プロジェクトマネジメント」の練習問題10問です。PMBOKの知識エリアとプロセス群、WBSによるスコープ管理、アローダイアグラムとクリティカルパス、トータルフロート、EVM(出来高管理)の指標、リスク対応戦略、見積り技法、品質マネジメント、ステークホルダとコミュニケーションなど、応用情報レベルで問われやすいテーマを集めました。解けなかった問題は、各問の解説末尾のリンクから関連情報に進んでください。

 

Q1. PMBOKにおける「知識エリア」と「プロセス群」の関係の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

知識エリアは、スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・リスクなど「何を管理するか」で分類した区分です。一方プロセス群は、立ち上げ・計画・実行・監視コントロール・終結という「どう進めるか」の段階を表します。両者は縦横(マトリックス)の関係にあり、個々のプロセスは「どの知識エリアの、どの段階か」で位置づけられます。

A は知識エリアを時系列の段階と取り違えた誤り、B は知識エリアとプロセス群の説明が入れ替わっており、C は両者を同一視している誤りであるため、いずれも適切ではありません。

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Q2. プロジェクトの作業範囲を整理するWBS(作業分解構成)の説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成)は、プロジェクトの成果物や作業を上位から下位へ階層的に分解し、管理しやすい大きさのワークパッケージまで細分化したものです。これにより作業範囲(スコープ)を漏れや重複なく洗い出せ、見積りやスケジュール作成、進捗管理の土台になります。

A はアローダイアグラム、C はEVM(出来高管理)、D はリスク管理表の説明であるため、いずれもWBSの定義ではありません。

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Q3. アローダイアグラム(PERT図)における最早結合点時刻とクリティカルパスの考え方として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

最早結合点時刻は、その結合点に到達できる最も早い時刻です。複数の経路が合流する場合は、そのうち最も時間のかかる経路で決まります(先行作業がすべて終わらないと次に進めないため)。開始から終了までの最長経路がクリティカルパスで、ここが遅れると全体の完了が遅れるため、重点的に管理します。

B は最短経路で決まるとする誤り、C はクリティカルパスは余裕がなく遅れが全体に響く点に反する誤り、D は最早結合点時刻をコストとした誤りであるため、いずれも適切ではありません。

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Q4. スケジュール管理で用いるトータルフロート(全余裕)の意味として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

トータルフロート(全余裕)は、プロジェクト全体の完了日を遅らせずに、その作業の開始を遅らせたり所要日数を延ばしたりできる余裕日数です。「最遅開始時刻 − 最早開始時刻」(または最遅終了 − 最早終了)で求められ、トータルフロートが0の作業を結んだ経路がクリティカルパスになります。

A は最早開始時刻、B は人員の上限という無関係な説明、D はコスト差異(CV)の説明であるため、いずれもトータルフロートの定義ではありません。

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Q5. EVM(出来高管理)で用いるPV・EV・ACの定義の組み合わせとして、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

EVMの基本指標は次の3つです。PV(計画価値)は計画上その時点までに完了しているはずの作業の予算額、EV(出来高/達成価値)は実際に完了した作業を予算に換算した額、AC(実コスト)はその作業に実際にかかった費用です。これら3つを比べることで、進捗の遅れやコストの超過を金額ベースで把握できます。

A と C は3指標の対応がずれており、D はすべて日数とする誤りであるため、いずれも適切ではありません。

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Q6. EVMで PV=500万円、EV=400万円、AC=450万円 のとき、スケジュール差異(SV)とコスト差異(CV)の状況として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

SV(スケジュール差異)= EV − PV = 400 − 500 = −100万円CV(コスト差異)= EV − AC = 400 − 450 = −50万円 です。SVが負なら計画より進捗が遅れ、CVが負なら予算を超過していることを意味します。この例はどちらも負なので、進捗の遅れとコスト超過が同時に起きている状態です(対応する指数 SPI=EV/PV、CPI=EV/AC もいずれも1未満になります)。

A・B・C はSV・CVの計算結果か正負の解釈が誤っているため、いずれも適切ではありません。

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Q7. プロジェクトのリスク対応戦略のうち「転嫁(移転)」に当たる対応として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「A」です。

リスク対応戦略のうち転嫁(移転)は、リスクが顕在化したときの影響や責任を第三者に引き受けてもらう対応です。保険への加入や、専門業者への外部委託(アウトソーシング)が代表例で、リスクそのものを消すのではなく損失の負担先を移す点が特徴です。

B は回避(原因を取り除き発生をなくす)、C は軽減(低減)(確率や影響を下げる)、D は受容(対策せず受け入れる)の説明であるため、転嫁には当たりません。

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Q8. ソフトウェア開発の見積り技法に関する説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「C」です。

ファンクションポイント法(FP法)は、入力・出力・ファイル・参照などユーザーから見た機能の数と複雑さを点数化し、システムの規模を見積もる手法です。COCOMOは、プログラム規模(行数など)を基に、開発の難易度や条件を表す係数を掛け合わせて工数を見積もるモデルです。類推見積りは、過去の類似プロジェクトの実績を基準に見積もる手法です。

A はFP法を行数ベースとした誤り、B は類推見積りを「勘だけ」とした誤り、D はCOCOMOを規模無視の一律係数とした誤りであるため、いずれも適切ではありません。

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Q9. プロジェクトの品質マネジメントにおける「予防コスト」「評価コスト」の考え方として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「D」です。

品質コストは大きく、欠陥を未然に防ぐ予防コスト(教育・標準整備・プロセス改善など)、欠陥を発見する評価コスト(レビュー・テスト・検査など)、欠陥が原因で生じる失敗コスト(手戻り・障害対応など)に分けられます。上流で予防・評価に投資するほど、後工程や出荷後に発覚する失敗コストを抑えやすい、というのが基本的な考え方です。

A は品質投資を無駄とする誤り、B はレビューを失敗コストに分類した誤り、C は予防コストと評価コストを同一視した誤りであるため、いずれも適切ではありません。

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Q10. プロジェクトのステークホルダおよびコミュニケーションのマネジメントに関する説明として、もっとも適切なものはどれですか?

回答

解説

正解は「B」です。

ステークホルダ(利害関係者)は、発注者や出資者だけでなく、利用者・運用担当者・関連部署など、プロジェクトに利害や関心を持つすべての人や組織を指します。彼らの期待や影響度を把握したうえで、必要な情報を適切な相手・タイミング・手段で届けるコミュニケーション計画を立てることが、合意形成や円滑な進行のために重要です。

A はステークホルダを出資者に限定した誤り、C はコミュニケーションマネジメントを調達と取り違えた誤り、D は情報共有を終了時1回でよいとする誤りであるため、いずれも適切ではありません。

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プロジェクトマネジメントの基礎をあらためて確認したい時は、プロジェクトマネジメントとはリスクマネジメントとは も参考になります。